ジャカランダの育て方 その2

理研・和光研究所一般公開のつづき。

脳創成デバイス研究チーム

展示が無いな〜と思っていたら、どうやら解散しているみたいだ。以前、FPGAのプログラムで昆虫の神経回路をシミュレートして、CCDからの視覚情報を元に障害物を避けるミニチュアカーをデモしていた*1が、あれはすごかった。人間がリモコン操作でレースしてもなかなか勝てない。その後、模型ヘリコプターに応用していた。リーダーの市川道教さんは、理研ベンチャーブレインビジョンへ。

精神疾患動態研究チーム

テーマ:「躁うつ病はここまでわかった」

躁鬱病双極性障害)はストレスによる鬱病とは異なる病気で、遺伝的体質が原因の一つと考えられている。脳の疾患で、精神療法が効かない。炭酸リチウム等が有効だが、副作用が強く効果も不充分。しかし、統合失調症に比べて研究が進んでいない。

予備知識

  • カルシウムイオンCa2+は細胞内の情報伝達で重要な役割を担っている。
  • ミトコンドリアは、元々DNAに変異が起きやすい。
  • ミトコンドリアには「細胞内のCa2+濃度を制御する」という重要な役割がある。

この研究では、躁鬱病ミトコンドリア疾患との関連性に着目して以下の仮説を実証中。

  • DNAが損傷すると通常修復されるが、患者の場合、修復に異常がある。
  • ミトコンドリアのCa2+濃度制御に異常をきたす*2
  • 神経間の信号伝達に影響を及ぼす。

情報基盤棟コンピューター室

6.2TFLOPSのスーパーコンピュータもあったが、計算機の歴史と称して強引に萌え萌えの展示が。

  • 磁気コアメモリ
    容量16kbit、枠が木で出来ている。
  • コンピュータに情報を入力する為の紙テープ(鑽孔テープ)
  • コンピュータに情報を入力する為のパンチカード
    FORTRANプログラム用。
  • NECのワンボードマイコン「TK-80」(1976年)
  • NECPC-8001」(1979年)
  • Sharp「MZ-80K2E」(1981年) 今でもちゃんと動く。

*1:下記の研究をベースにしている。
http://www.brain.riken.go.jp/bsi-news/bsinews9/no9/research2.html

*2:Cyclophilin D遺伝子発現が低下し、Ca2+取り込み速度が異常に増加した

*3:nixie tube