Comme à la radio その7

法起寺

ママチャリで快走。道路の脇には小規模な畑。所々に柿や野菜の即売所がある。赤紫、ピンク、白のコスモスがいろんな所で咲いている。法起寺、拝観料300円。入り口にコスモス。手入れの行き届いた素朴な庭が素晴らしい。面白い形の松「伊吹木」。この寺は日本最古の三重塔で有名。聖徳太子ゆかりの寺。飛鳥時代慶雲三年(705年)に完成。三重塔の隣に柿の木が一本あって晴れた空に映える。

法輪寺

入り口の段の手前に「下馬」と書いてある。おっと、降りなきゃ。ぶひひーん。どーどーどー。この寺も庭がいい。木の肌に苔が生えた桜が2本。葉が随分散ってしまって、びっしりと生えた細かい枝が見える。講堂に仏像が並ぶ。写真撮影禁止。平安時代地蔵菩薩が気に入った気がするが、写真が無いので今いち思い出せない。さあ行くか。ぶひひーん。ぱっかぱっかぱっか。

法隆寺

「誰がために鐘はなるなり法隆寺」って何で読んだんだったか*1

たまたま東院の夢殿が一般公開中。毎年、春と秋に各々一ヶ月だけ公開。建物がいい。八角円堂の四面に窓があり、そこから中の仏像が見える。お爺ちゃんが孫に説明しているのを隣で必死に聞く。中は暗すぎて、金網にかぶりつきで目を凝らして見てやっと奥の方にうっすら見えるだけ。年配層にはチラリズムがたまらないのかもしれないが、物足りない。

五重塔も四方向の窓から中を覗く事が出来るが、暗くてつまらない。インドで仏教やヒンズー教の寺は元々正面から見た見栄えに力を入れていて、四方向どこから見ても調和が取れる宗教建築はジャイナ教が起源のはずだ。そこからの影響だろうか?

ストゥーパが中国に伝わり、楼閣建築にアレンジされたものが朝鮮経由で伝わったというのがとりあえずの調査結果。四天王寺五重塔が593年。エローラー石窟寺院・第32窟のチャトルムカ祠堂(四面堂)が9世紀。もう少し調べると何か分かるかも。

仏像の写真撮影禁止。釈迦三尊像百済観音像あたりは必見なのに結局見てない(多分)。大講堂の薬師如来坐像は薬壷を持っていて、隣には日光菩薩月光菩薩。この薬師如来像はかなり気に入ったかも*2。隣の人の話を盗み聞きした所、日光・月光が座っているのは珍しいらしい。

その 234 56789 写真

画像:Yumedono, Hōryū-ji, Ikaruga, Nara, Japan / Nov. 04 2006

*1:2006/12/30追記:中原佑介・作。安野光雅「エブリシング」(文春文庫)の『一瞬絶句』より

*2:国宝です