赤坂「東海」
韓国海鮮料理を出す店は、日本には少ない様だ。ビールで乾杯。刺身は醤油で食べる。この辺は日本的だ。コチュジャンを付けて食べてもおいしい。韓国だとサンチュ(상추)を巻いて食べるところだが。
メニューにケブル*1を発見したが、今日は置いていないらしい。
イシガキダイの刺身
イシガキダイは韓国語で강담돔(カンダムドム)。
강담 = 石垣*2、돔(トム) = 도미(トミ) = 鯛。
おいしかったが、話に集中していて余り食べていない。サンマキムチチゲ(꽁치김치찌개)も、お勧めというので期待していたが、結局肝心のサンマを食べるのを忘れていた。刺身が余ったので、酔っぱらった勢いでチゲの中に投入してみたり。周りが慌てていたので恐縮。チゲ刺身も、味自体は想像通りなかなか良かったんだが。
ホンオフェ
ホンオフェ登場。エイの切り身を発酵させたものだが、世界有数の臭い食べ物として有名。偉い人に食べ方を教えてもらう。ホンオフェをキムチでくるみ、ポッサム(蒸し豚、보쌈)を載せて一緒に食べる。臭いは純粋なアンモニア、味は最初のうちアンモニア味で強烈だが、刺身からエイヒレの旨味が大量に湧き出してくる。想像以上に旨い。本場物はもう少し容赦ない臭いらしい。
エイやサメ等の軟骨魚類は、体内の尿素濃度を高く保つ事で浸透圧を上げて、鰓から水分が出て行かない様にしている。エイを発酵させると、この尿素が嫌気性菌によってアンモニアに分解される。「ホンオフェ」「キムチ」「ポッサム」を合わせて食べる事を三合(삼합)と呼ぶ。ホンオフェを直接食べた人が、アンモニアの直撃を喰らってすごい事になっていた。
ホンオフェを直接食べると、ひどい時にはアルカリで「舌が火傷」してしまうらしい。なるほど。キムチと一緒に食べるのは、キムチの乳酸でアンモニアを中和するって事か。ホンオフェを食べながらマッコリを呑む事をホンタク(홍탁)というが、これも乳酸でアンモニアを中和しているんだろう。良く考えたもんだ。
すごい食べ物に関してその手の権威、というかチャレンジャー、ざざむしでは、エイの切り身をタッパーに入れて放置して作っていた。韓国では、オンドルの床暖房の上で、更に毛布を被せているそうだ。そこまでして徹底的に発酵させたいのか。今回食べたホンオフェは生ゴミ臭がしなかったが、徹底的に発酵させたおかげなんだろう。