SOURCE OF LIFE はじまりの水 3/21
BankART Studio NYK(2006 3/18-3/21)
IAMASが横浜で展覧会をやっているので、みなとみらい線で馬車道。ギャラリーは、河口のほとりにあって、のんびりした雰囲気。日本郵船が所有していた倉庫を改造したもの。メディアアート関連をさくっと見て回った。映像作品も上映していたけど見てない。
☆HyperCard系
・桝尾あき「rear window」(2005)
画像の中でマウスカーソルを動かすと、そのカーソルを被写体側の視点から見た画像が表示される。被写体側からはどの様に動いて見えるのか。
・山本努武「abyssal vision」(2001)
画像の中の人物をクリックすると、その人物から見える光景と、その人物が語るモノローグが表示される。人生と人生の錯綜。
・宇田敦子 + 福田史「Life in Norway」(2001)
ノルウェーのtelenor社から「ブロードバンド向けのコンテンツ」という依頼を受けて作ったもの。2001年当時の通信事情からして、300kB程度のムービーでも適正なサイズ。説明してくれた人(福田史さん?)がいい人で、作品そっちのけでノルウェーの話をいっぱい聞かせてもらった。
インタラクションそのものの面白さとしては細馬宏通さん達の頃のHyperCardスタックの域を出ないものの、色彩豊かなサムネール写真の出来の良さ、秀逸なデザインが良い。でも今となってはflickrやriyaなど、メディアアートすれすれの写真共有サービスも出来てきているので、一般人でも同様なコンテンツを簡単に作れるオーサリングの仕組みは欲しい所だ。手作り感のある展示で、ゴムスタンプにURLを入れたり、黒板にチョークで手書きしたりプレゼンの仕方が旨いと思った。
☆その他
・クワクボリョウタ「PLX」(2001) 対戦型ゲームウォッチというか
・河村陽介「TEXTRON」(2002)
ミシンを踏むとヘッドホンに凶悪なハーシュノイズが。プロジェクタの映像もミシンに合わせて動く。ミシンのレバーとかダイアルをいじると映像や音色が変わる。これは使える。エプロンにぞうさんのアップリケを縫いつけながらノイズ・パフォーマンスが。
・Geo-Media Contents Project*1「Epigenetic Landscape」
VAIO type Uには、ギャラリーの屋上にある物体がポリゴンデータとして仮想空間上にマッピングされている。type Uには1cm精度のGPS、ジャイロ・センサーが装備されている。屋上を歩き回りながらtype Uを見ると、目の前にある物体と仮想空間だけに存在するオブジェクトが合成されて見える。実空間では、通常壁を突き抜ける事はあり得ないので、当たり判定の必要が無い。今後の展開に付いて提案してみた。
- 養老天命反転地で使う →「危ない。命の危険を感じるので却下」
- DOOMやQUAKEみたいなシューティングを舞浜のネズミーランドで
呪われたネズミや血に飢えたアヒル、邪悪な姫とか7人の危険な小人を撃ちまくり殺戮の限りを尽くす →「・・・」
画像:TEXTRON, Yokohama BankART Studio NYK, Kanagawa, Japan / Mar.21 2006
*1:小林孝浩、関口敦仁、平林真実