metamorphose 2006(下)
前回までのあらすじ
タンカレーと聞くと、ジンだと分かっていてもどうしても牛タンのカレーを想像して旨そうな気がする。お酒のブースはサッポロに支配されていて、種類はビールのサッポロ黒ラベル、ウォッカのスミノフ*1、ジンのタンカレー*2しか無い。メニューに無いタンカレーのソーダ割りが一番旨かった。
前回、そんな事書いてません。
ジェットコースター
施設の中にあるジェットコースターとメリーゴーラウンドは、夜も12:00まで動いていた。人気は少ないがジェットコースターに乗ってみる。子供でも乗れる、というだけあって横揺れがちょっとある程度でスリルは全く無かった。花やしきの方がずっと怖い。id:plank:20060619:p3 参照。Lunarに行って退屈なので床で寝る。
DJ Sneak(Lunar)
しまった!起きたらDJ Sneakの開始から45分も過ぎてた。一番楽しみにしていたのがこれ。絶妙にからみ合ったリズムトラックが横揺れを生む。これだけでご飯が何杯でもいけるのに、これにソウルフルなハウスがトーカ堂のオーストラリア産大粒ブラックオパールリングとタヒチ産南洋黒蝶真珠ネックレス198,000円*3のゴージャスな彩りを飾る。いや、もう大満足。30分位は幸せ。途中の20分位は、ミキサーのチャンネルを一個入れ忘れたみたいにリズムトラックが単調だった。残念。残り20分ちょいは元に戻った!もう嬉しい。最初に寝てたのがもったいない。
Rain(ピ)
2004年の反省*4の下に、寝袋とアルミマットを持ってきた。テントの隣に敷いていたら、隣のテントの人が友達のと勘違いして中に入れて使っていた。実のところ、結構あせりました。寝ようとしたら霧雨が降ってきた。屋根のある所に移動。屋根があるのがこの会場のいい所だ。遠くの方でO.D.D.というグループの『Let's dance』(David Bowieのあれ)が聴こえるが、つまんなさそう。寝たかったが『E2-E4』のコードが聴こえる。もうそんな時間?と思ったらすぐに止まった。結局眠れず。
Manuel Göttsching(Solar)
大昔のマーキーで、「東京タワーの蝋人形館*5にマニュエル・ゲッチングの蝋人形が出来た」という記事を見かけた時は大笑いしたが、Sueño Latinoに始まりデトロイトテクノの文脈から再評価されて、今となっては若い人からもリスペクトされる存在に(『E2-E4』だけ)。
あの蝋人形館のオーナーは、藤田田(日本マクドナルド・元カリスマ社長)の息子、藤田元。筋金入りのロックファンの彼の道楽で、人形のラインナップも「フランク・ザッパ」「マニ・ノイマイヤー」「かぶり物のピーター・ガブリエル(ジェネシス時代)」とか、絶対ありえない品揃えなのにさも有名人であるかの様に並んでいる。人形館に併設されたレコード屋が「Cosmic Jokers」というだけあって、ゲッチングを入れたのはラリラリのサイケが好きだからなんだろうなと思う。
『E2-E4』の初ソロライブ。室内楽団と共演したライブCDは最近出ていたけど。演奏前に一言。「この曲は色々あって20年がどうのこうの・・・」。元々英語の上に、声に宇宙のエフェクトがかかっていてロボ声。さっぱり何を言っているか分からん。「まぁ楽しんでちょ(超訳)」。機材の前に座って演奏が始まる。ひどい猫背だ。何か機材をいじっている。すぐ後ろにギターが置いてある。機材はシーケンサとディレイに任しといてくれていいから、ちょっとそこのギター弾いてくれへんかなぁ・・・(関西弁)。ギターに見向きもしない。
そのうち、へろへろの単純なキーボードソロが始まる。「Tropical Heat」もそうだが、どうも本人はこういう演奏を心から愛しているみたいだ。ぎ、ギターを・・・。夜が白んできた。静かに昂揚させる曲調の『E2-E4』はぴったり。でも逆に、踊りたそうな客がいまいちはじけきれなそうにみえる。終盤にやっとギターを持つ。ああ、キーボードソロよりギターの方が100万倍いい。チューニングが狂っていたけど、ソロを止める度にチューニングが直ってくる。いいギターだった。
総括
- Pharoah Sandersは移動中に一瞬だけ聴こえたけど、つまんなそうだった。
- 「タン塩の串焼き」「マハッタのチキンカレーとナン」も旨かった。
- 前から疑問だったが、Pharoah Sandersは何故「ファロア・サンダース」と読まずに「ファラオ・サンダース」と読むのか
全然総括してない。
画像:Manuel Göttsching at metamorphose, Izu-Hakone, Shizuoka, Japan / Aug. 27 2006