国民審査

月曜日に、衆議院総選挙・投票所案内の葉書が届いた。期日前投票不在者投票)は今日から出来るのだが、最高裁判所裁判官国民審査は9月4日(日)から。国民審査は判断材料が無くて投票の度に困る。今日の日経新聞では、今回審査対象になる最高裁判事6人の、今までに担当した主な裁判とその際に判事が行った判断を簡単に紹介。更に6人に対して行ったアンケートの回答を掲載してある。

主な裁判の紹介を見ていると、
才口千晴氏:民法の規定では非嫡出子と嫡出子との間で相続分に格差があるが、この規定は憲法違反であるという意見を述べた。(最終的な判決では合憲と判断された)
津野修氏:カラ出張問題で福井県が内部調査を行った結果の文書が、役所内の決済の手続きを経ていなくても公開の対象となると判断
どの裁判でも皆さん進歩的な判断をしている様で、特に粗が見えない。アンケートの方は、人によって回答した質問がまちまちで、しかも人によって回答の着眼点が異なるのが悩ましい。

「裁判所の説明責任をどう考えるか」
才口千晴氏:「弊害を伴う公開は好ましくない。」
堀込幸男氏:「裁判官会議の議事録は、情報公開法で不開示とされている情報に相当する部分を除いては公開して良いと考える。」
堀込氏の方が具体的に踏み込んでいるものの、信任/不信任を判断するには材料が足らない。

「司法の行政チェック機能への考え」
津野修氏:「(略) 行政の裁量を狭め、透明性の向上と言う面では好ましい影響が出ると思うが、他方、司法の判断の迅速性、統一性がさらに求められるようになると思う。」
これは取り組むべき課題を自分なりに考えているので好感が持てる様な気がする。

結局、新聞を読んだものの信任/不信任は判断しづらい。読んだだけにいつもより困りそうだ。期日前投票投票率を上げる良い制度だと思うので*1、当初の計画通り9月4日に投票を済ませてしまおう。

画像:The axis of evil, Bruges, Belgium / Aug. 20 2005

*1:id:plank:20040705#p3 参照